音にも「粒」がある? 最小単位「フォノン」とは

光に「光子(フォトン)」という最小のかたまりがあるように、音にも「フォノン」と呼ばれる最小の単位があります。
フォノンは、たくさんの原子がそろって揺れ動く、その動きのひとかたまりを表すものです。
量子力学は、震えている物体のエネルギーが連続した量ではなく、とびとびの「かたまり」になっていると予言しています。
つまり音のエネルギーも、ミクロの世界では粒の数で数えられるはずなのです。
ところが、このとびとびの性質は、物体がどれだけ揺れているか(位置)をいくら測っても見えてきません。
粒の数を1つずつ見分けるには、揺れの大きさではなく、エネルギーそのものに反応する、まったく別の種類の測り方が必要になります。
しかも量子の状態はとても壊れやすいため、その状態を乱さずに何度もくり返し確かめられる検出器でなければなりません。
そのため、フォノンがたった1個消えていく様子を、時間を追って直接見届けた例はこれまでありませんでした。
最後の1粒は、鐘の余韻のようになめらかに薄れていくのか、それとも別の消え方をするのか、その瞬間を実際に確かめる必要があったのです。

























