同じ地域に「走る派」と「かむ派」がいた?

研究チームは、骨の形、体重の見積もり、体の動きの力学的なデータを組み合わせて、熱河生物群のテリジノサウルス類の暮らし方を推定しました。
すると、少なくとも2つの異なる暮らし方があった可能性が浮かび上がりました。
1つは、かむ力が強く、がっしりとした体つきで、走るのはあまり得意でないタイプです。ベイピャオサウルスがこのグループに入り、カイラサウルスもここに入る可能性があります。
もう1つは、ジャンチャンゴサウルスやリンユアノサウルスのように、走るのに向いた体を持ち、前あしを使ってエサを集めることに頼っていたとみられるタイプです。
つまり同じ時代・同じ地域のテリジノサウルス類でも、「走る派」と「かむ派」に分かれていたかもしれないのです。
もっとも、かむ力が強いといっても、カイラサウルスが肉をかみちぎっていたとは考えにくいようです。
研究チームは、そのあごと歯について「草食恐竜のグループをより思わせる」と述べています。
ただし研究チームは、こうした見方を厳しく確かめるには、さらなる分析と、より完全で保存状態のよい化石の発見が欠かせないとしています。
巨大な爪と聞くと獲物を引き裂く姿を想像しがちですが、その持ち主たちは植物を食べる恐竜で、しかも同じ場所で「走る者」と「かむ者」に分かれて暮らしていたのかもしれません。
奇妙に見える体のひとつひとつには、それぞれの暮らしに合わせた意味が隠れていた可能性があるのです。






















