すぐ近くの星のゆりかごに潜む「失敗した星」

IC 348は、地球から最も近い星のゆりかごの1つです。
種類としては「反射星雲」(近くの星の光をちりが反射して光って見える星雲)にあたり、いままさに星が生まれている場所です。
今回の近赤外線画像では、星や光るガス、大きくたなびくガスとちりの雲が、入り組んだ風景のように写っています。
暗い雲と明るく光る雲のあいだには、若い星たちが点々と散らばっています。
天文学者たちはこの領域で、星が生まれる過程でできる天体の中でも、特に小さなものを調べています。
その主役が「褐色矮星」です。
星の大きさはさまざまで、ほんの数百万年で超新星爆発を起こす巨大な星もあれば、何十億年も輝き続ける最も小さくありふれた星「赤色矮星」もあります。
さらにその下には、木星のような巨大ガス惑星と星のちょうど中間にあたる、星未満の天体「褐色矮星」がいます。
褐色矮星は、ふつうの星と同じように、ちりとガスの分子雲が自分の重力でつぶれることで生まれます。
ところが星と違い、その中心は水素をヘリウムに変える核融合が起こるほど熱くはなりません。
このため褐色矮星は、ときに「失敗した星」とも呼ばれます。
では、この失敗した星はどこまで小さくなれるのでしょうか。
実はこれは、天体物理学でもまだ答えの出ていない問題です。
そこで研究者たちは、ウェッブ望遠鏡を使ってIC 348に隠れた小さな褐色矮星を探しました。


























