大麻をほぼ毎日使う重いてんかん患者は「発作が2倍」だった
大麻をほぼ毎日使う重いてんかん患者は「発作が2倍」だった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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大麻をほぼ毎日使う重いてんかん患者は「発作が2倍」だった

2026.10.01 13:00:00 Thursday

海外のニュースで、大麻が店先にずらりと並ぶ映像を見ると、どこか別の世界の話のように感じてしまいます。

近年、嗜好用の大麻は手に入りやすくなり、使う人も大きく増えています。

今の大麻製品は、精神作用のもとになる成分「THC(テトラヒドロカンナビノール)」の濃度が高く、中身もまちまちだとされています。

一方で、大麻の成分を使った治療への関心は今も高く、てんかんの薬として使われている成分もあります。

では、薬が効きにくい重いてんかんを抱える人が大麻をほぼ毎日使っていると、その発作はどうなっているのでしょうか。

米ワシントン大学医学部(セントルイス)などの研究チームは、入院患者の記録をさかのぼって、この疑問を調べました。

研究内容の詳細は2026年9月28日に『Epilepsia』にて発表されました。

Daily Cannabis Might Make Epilepsy Worse (Neuroscience News) https://neurosciencenews.com/daily-cannabis-epilepsy-worse-31268/ Futurity (Futurity) https://www.futurity.org/frequent-cannabis-use-epilepsy-3347402/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=frequent-cannabis-use-epilepsy-3347402
Frequent cannabis use and the association with seizure burden in drug‐resistant epilepsy https://doi.org/10.1002/epi.70456

「薬が効かないてんかん」と大麻の2つの顔

「薬が効かないてんかん」と大麻の2つの顔
「薬が効かないてんかん」と大麻の2つの顔 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

てんかんの中には、薬をきちんと選んで試しても発作が治まらないタイプがあります。

適切な抗てんかん薬を2種類以上試しても発作が続く状態は、「薬剤抵抗性てんかん」と呼ばれます。

こうした患者さんが入る専門の病棟が「てんかんモニタリングユニット」で、医師が発作をその場で観察し、薬の調整や手術の必要性を見きわめます。

この病棟への入院は、それまでの薬で発作を抑えきれなくなったというサインでもあるのです。

大麻の成分のうち、精神作用のない「カンナビジオール(CBD)」を精製した薬は、小児期に始まる一部の重いてんかんの治療薬として米国で承認されています。

以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(大麻の成分CBDが抗生物質として機能するかもしれない 淋病などの「耐性菌にも有効」)

ただしこの薬には、THCはまったく含まれていません。

動物実験では、CBDが発作を抑える一方で、THCは条件によって逆に発作を起こしやすくする可能性が示されています。

そして今、嗜好用に売られている大麻は、THCが非常に多くCBDがごくわずかな製品が中心です。

つまり「てんかんの薬になる成分」と「店で買える大麻」は、中身がまるで違うのです。

今回の研究の対象は、2019〜2024年にウィスコンシン大学の専門病棟に入院した、薬剤抵抗性てんかんの成人64人です。

入院前1年間のカルテの記録から、月20日以上大麻を使っていた22人と、使っていなかった42人に分けて比べました。

注目したのは、発作が始まってから入院までの年数、全身のけいれんに広がる発作の有無と回数、使っている抗てんかん薬の多さです。

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