大麻をほぼ毎日使う人の発作は、多かったのか少なかったのか?

この研究のきっかけは、研究を率いたアーロン・ストラック博士が診察室で感じていた違和感でした。
「恐ろしいほどの発作を抱えた、本当に重いてんかんの患者さんを診ていたのですが、彼らには想定されるリスク要因がひとつもありませんでした」と博士は話します。
「共通していたのは、高濃度の大麻を頻繁に使っていたことだけでした」と博士は続けます。
診察でますます目にするようになったのに、誰もきちんと調べていない要因だったといいます。
では、実際の記録を比べるとどうだったのでしょうか。
まず、全身のけいれんに広がる発作(焦点起始両側強直間代発作)を経験していた人は、頻繁な使用者で90.9%、使っていない人で57.1%でした。
このタイプの発作は、いわゆる「大発作」にあたります。けがや、てんかんの人に起こる予期せぬ突然死と最も結びつきが強いとされる発作です。
さらに1年あたりの回数で見ると、頻繁な使用者では平均3.00回と、使っていない人の1.32回の2倍を超えていました。
違いは発作の回数だけではありませんでした。
発作が始まってから専門病棟に入院するまでの期間は、頻繁な使用者で平均5.0年、使っていない人で平均18.1年でした。
大麻をほぼ毎日使う人たちは、使っていない人の3倍以上の速さで、専門病棟での評価が必要な段階に至っていたことになります。
しかも、てんかんを抱えていた期間がずっと短いにもかかわらず、使っている抗てんかん薬の数は平均3.05と、使っていない人の2.21より多くなっていました。
筆頭著者のサンティアゴ・フィリベール=ロサス氏によると、頻繁な使用者にはいくつかの特徴がそろっていたといいます。20代で男性が多く、てんかんのよくあるリスク要因を持たず、発作が始まってから入院までが早いという点です。
また頻繁な使用者は全員が「側頭葉てんかん(脳の側頭葉から発作が始まるてんかん)」でしたが、この点については、使っていない人との差は統計的にはっきりしたものではありませんでした。
数字を並べてみると、大麻をほぼ毎日使う人ほど、てんかんが重いことを示す目印がそろっていたのです。




















