マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明
マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明

2026.09.29 10:50:00 Tuesday

「明日から食べる量を減らそう」と決めた夜に限って、冷蔵庫のプリンに呼ばれている気がします。

やせる方法と聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは「食べる量を減らすこと」でしょう。

肥満や2型糖尿病の治療に使われている薬「マンジャロ」(一般名チルゼパチド)も、主に食欲を抑えて食べる量を減らすことで体重を落とすと考えられてきました。

しかし、この薬には「食べる量が減ったこと」だけでは説明できない働きがあるのではないか、という手がかりもありました。

そこでバルセロナ大学などの研究チームは、太らせたマウスを使って、その「もう一つの働き」を確かめる実験を行いました。

この薬は体の中で、食欲のほかにどこへ働きかけていたのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年1月26日に『Biomedicine & Pharmacotherapy』にて発表されました。

Zepbound and Mounjaro may turn on the body’s calorie-burning brown fat (ScienceDaily) https://www.sciencedaily.com/releases/2026/09/260925093210.htm
Differential effects of the anti-obesity drug tirzepatide on adipose tissues: Brown fat as a key target https://doi.org/10.1016/j.biopha.2026.119057

食欲を抑える薬の「本当の力」をどう見分けるか

食欲を抑える薬の「本当の力」をどう見分けるか
食欲を抑える薬の「本当の力」をどう見分けるか / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

マンジャロは、GIPとGLP-1という2つのホルモンの「受け手」(受容体)に同時に働きかける薬です。

この仕組みで体重を大きく減らせることがありますが、その多くは食べる量が減るためだと考えられています。

ところが、ここには1つ厄介な問題があります。

薬を使ったマウスの体に変化が見つかっても、それが薬そのものの力なのか、単に食べる量が減った結果なのか、区別がつかないのです。

そこで研究チームは、高脂肪のエサで太らせたマウスにこの薬(チルゼパチド)を与えました。

さらに、薬は使わない代わりに、薬を使ったマウスと同じ量だけエサを与えるマウスのグループも用意しました。

こうすれば2つのグループの食べる量がそろうため、違いが出れば、それは薬そのものの働きだと考えられます。

脂肪を場所ごとに細かく調べるこうした分析は、人ではなかなかできないため、マウスが使われています。

以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(身体に運動したと勘違いさせ脂肪燃焼させる「運動模倣薬」マウス実験に成功!)

ここで知っておきたいのが、体の脂肪には大きく2つの種類があることです。

1つは、脂肪をためこむ役目をもち、肥満になると増えやすい「白色脂肪」です。

もう1つは、エネルギーを使ってカロリーを「燃やす」のが得意な「褐色脂肪」です。

同じ「脂肪」という名前でも、ためる係と燃やす係では、仕事がまるで正反対なのです。

では、食べる量をそろえたとき、薬を使ったマウスの体にはどんな違いが出たのでしょうか。

次ページ食べる量をそろえても消えなかった「薬だけの働き」とは?

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