マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明
マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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マンジャロが肥満マウスの「脂肪を燃やす脂肪」を働かせると判明 (2/2)

2026.09.29 10:50:00 Tuesday

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食べる量をそろえても消えなかった「薬だけの働き」とは?

食べる量をそろえても消えなかった「薬だけの働き」とは?
食べる量をそろえても消えなかった「薬だけの働き」とは? / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

まず体重は、薬を使ったマウスも、同じ量だけ食べたマウスも、同じくらい減りました。

ただし、内臓のまわりや皮膚の下の白色脂肪は、薬を使ったマウスのほうがより減る傾向が見られました。

血液中の糖を処理する力は薬を使ったマウスで改善しており、これは食べる量が減ったこととは関係なく起きていました。

一方で、体の炎症が弱まったのは、食べる量が減ったためだと考えられました。

つまり薬の効き目には、「食べる量が減ったおかげ」のものと「薬そのものの力」によるものが混ざっていたのです。

そして、最も目立つ違いが見られたのが褐色脂肪でした。

薬を使ったマウスでは、褐色脂肪の熱を生み出す働きがはっきりと高まっていたのです。

さらに褐色脂肪では、熱を作ることや、栄養を燃やしてエネルギーに変えることにかかわる遺伝子が、より活発に働くようになっていました。

白色脂肪のほうは、主に脂肪の扱い方(脂質の代謝)が変わっており、褐色脂肪とは違う反応を見せました。

これらの変化は薬を使ったマウスだけに見られたもので、食べる量が減ったことでは説明できませんでした。

研究を率いたマリオン・ペイルー氏は、この褐色脂肪の活性化について、エネルギーを燃やす力が高まることや、褐色脂肪が「バトカイン」を作り出すことと関係していると説明しています。バトカインとは、褐色脂肪が作る、代謝によい働きをする分子です。

同氏はまた、活発になった褐色脂肪が体内の糖や脂肪を「燃やす」ことで、体重だけでなく血糖値や血液中の脂肪を下げることにも役立つだろうと述べています。

褐色脂肪を働かせることは、以前から肥満などの治療に役立つかもしれない方法として注目されてきました。

ところが、これまで薬で褐色脂肪を働かせようとする試みは、特に心臓への副作用のために、うまくいかないことが多かったといいます。

ペイルー氏は、チルゼパチドは褐色脂肪を働かせながらもそうした悪い影響がなく、むしろ心臓や血管によい効果を示していると話しています。

ただし今回の結果はあくまで肥満のマウスで得られたもので、人でも同じことが起きるかはまだ確かめられていません。

研究チームは、この結果が今後、人でこの薬の仕組みを確かめる研究に役立つかもしれないとしています。

やせ薬と聞くと「食欲を抑える薬」という印象が強いですが、少なくともマウスでは、それだけでは説明できない働きが隠れていました。

以前ナゾロジーではこういう記事も紹介しています(飯テロされても「食欲を抑えられる」簡単な方法を発見!)

肥満の治療は、食べる量を減らすことと、エネルギーを使う量を増やすことの両方から考える時代に近づいているのかもしれません。

脂肪にも「ためる係」と「燃やす係」がいると知ると、自分のお腹の係決めがどうなっているのか、少し問い詰めたくなりますね。

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