上司役と話し合う部下の視線を、メガネで記録した

職場では、上に立つ人が相手と目を合わせることで、自信や、話にしっかり関わっている姿勢、リーダーとしての力を伝えています。
では、部下の側も、視線で自分について何かを伝えているのでしょうか?
研究チームによると、部下が相手に伝えているかもしれない性格の特徴は、これまで実際に観察されていませんでした。
そこでチームが注目したのが、「まじめさ」です。
まじめさは心理学で「誠実性」と呼ばれ、信頼できる、粘り強い、任された仕事をしっかりこなす、といった傾向を指します。
研究チームは、これを職場で部下に最も求められる性格の特徴と位置づけています。
そして調べる合図として選んだのが、相手の目に視線を向けるしぐさです。言葉を使わない合図の中でも、特に目立ち、力のあるものだからです。
実験に参加したのは大学生39人で、そのうち21人が男性、平均年齢は24歳でした。
参加者は、どこを見ているかを記録できるメガネ(視線計測メガネ)をかけて、4人の話し合いに加わります。
ただし、ほかの3人は参加者のふりをした研究チームのスタッフでした。
そのうち1人がいつも上司役になり、本物の参加者と残りの2人が部下役になります。
参加者には「役はたまたま決まった」と伝えてありましたが、スタッフは決められた通りにふるまっていました。
こうしておけば、話し合いごとに違いが出ても、それは主に参加者本人のふるまいから生まれたものだと考えられます。
話し合いのテーマは、給料を上げるか、休みを増やすかといった待遇のうち、どれを選ぶかでした。
部下役はそれぞれ自分の希望する待遇を推し、ほかの人の希望には反対しなければなりません。
参加者はさらに、自分の性格についてのアンケートにも答えています。
性格は「ビッグファイブ」(外向性、協調性、誠実性、神経症傾向、開放性)という、性格を5つの面から測る方法などで調べました。
ここで分かったのは、まじめさと視線の向け方に関係がある、ということです。
目を合わせればまじめな人になれる、という話ではありません。
また、この研究を紹介した記事は、少人数の学生での結果なので、もっと多くの人や違う人たちを調べれば結果が変わるかもしれないと注意しています。
では、まじめな人は、話し合いのどんな場面で上司役の目を見ていたのでしょうか?
実験では、そのタイミングまで細かく記録されていました。



























