4枚の翼で、どんなふうに空を飛んでいた?

では、ノレルラプトルたちは実際にどのように空を使っていたのでしょうか。
ペイ氏は、翼が4枚あっても多くの特徴が今の飛ぶ鳥に似ているため、今の鳥に近い行動ができたと考えるのは自然だと述べています。
ハートマン氏は、滑空と羽ばたきを組み合わせていたのかもしれないと考えています。
前あしの動く範囲がせまいので、リスのように木に登って高さをかせぐことはできなかっただろうと言います。
そのかわり、坂をかけ下りて飛び立ったり、木ではなく丘や崖から跳び出したりしていた可能性があるそうです。
さらにハートマン氏は、大きくしっかり骨化した胸骨など、より大きな胸の筋肉を可能にしたかもしれない特徴がいくつもあると指摘しています。そのため、前へ進む力を生む「打ち下ろし」(翼を振り下ろす動き)は、おそらくかなり力強かったとみられます。
ハートマン氏によると、後ろの翼は体のすぐ下で構える形になっていて、姿勢を安定させたり、ブレーキをかけたり、急な方向転換をすばやく調整したりするのに役立ったと考えられます。
同氏は、これらは明らかに小さな捕食者だとしたうえで、もし何かに跳びかかったり上から降りたりするのであれば、狙った場所にきちんと着地できる操縦性はかなり大切になるだろうと話しています。
また翼は飛ぶためだけでなく、相手に自分の元気さを見せたり、巣の卵を温めたりするのに使われた可能性もあるそうです。
今回の結果は、飛ぶ力が恐竜の中で何度も生まれたという考えに、新たな証拠を加えるものです。
空を飛ぶという能力は、一本道の先にだけあったのではなく、恐竜たちがそれぞれ別の道を通ってたどり着いた場所だったのかもしれません。
次に空を横切る鳥を見かけたら、その翼の向こうに、別のルートで空をめざした仲間たちがいたことを思い出してみてください。
明日こそ坂道をかけ下りて空へ、と意気込んでみましたが、筆者の場合はただ息が切れて終わりそうです。




















