英語の“please”は「魔法の言葉(magic word)」と呼ばれ、子どものしつけの場面でよく使われます。
子どもが何かおねだりしてきたときに、親が「お願い(please)を言いなさい!」としつけるのではなく、「魔法の言葉(magic word)を忘れているんじゃない?」といったように子どもに促し、しつけを少しスマートにしてくれるものです。
しかし、この時代に子どもが「会話」をする相手は人間だけではありません。AppleのiPnoneにも搭載されている「Siri」などの人工知能におねだりをするときの口調にまで、親がしつけを行き届かせることは困難であると言えるでしょう。
しかし、このニーズにGoogleがついに応えたようです。「Ok Google!」で有名なGoogleのAI「Googleアシスタント」に、ユーザーが “please” や “thank you” をつけると対応が良くなるといった新機能が追加されます。
この機能は“Pretty Please” は、Googleアシスタントの最新のアップデートに含まれています。もちろん基本的な機能は変わりませんが、ユーザーがしっかりと “please” をつけてこんなふうに命令すると…
“Hey Google, please set an alarm for tomorrow.”(やあGoogle、明日のアラームを設定してもらえるかな)
Googleアシスタントから次のような言葉が返ってきます。
“Thanks for asking so nicely!”(優しくお願いしてくれてありがとう!)
この「言葉づかい」問題はGoogleだけでなくAmazonも懸念しており、自社のヴァーチャルアシスタント「Alexa」に、Googleと同様の機能を搭載した「子ども専用」のAIスピーカーを販売しています(日本未発売)。もし日本でも発売されるとしたら、敬語でお願いしないと聞いてくれなかったりして…?
もちろんこのような機能が追加されても、Googleアシスタントに無礼な態度をとったところで何らかの直接的な不利益があるわけではありません。しかし、いつでも丁寧な言葉づかいを心がけることは、子どもだけでなく大人の「礼儀正しさ」にもつながり、長い目で見れば家庭全体にとてもポジティブな影響をもたらしてくれるものであるかもしれません。
via: mentalfloss / translated & text by なかしー