原因は海水浴客への警戒心か
ところが、「カマストガリザメ」はここ2、3年で数が減っていることが確認されており、その証拠に、フロリダにおける襲撃件数は、2017年の31件から2018年には16件まで下がっています。
しかし、ネイラー氏は「この結果から世界中のサメが減っていると考えるには証拠が不十分である」と言います。そうではなく、同氏は、よりポジティブな見方として、ビーチの監視員たちの安全指導が向上していることを挙げています。つまり、サメが大人しくなり人を攻撃しなくなったのではなく、人の注意力が上がっているというわけなのです。これは、観光客の増加に伴ってビーチ監視員の数も増員している事実からもうなづけます。
また、ISAFデータを見てみると、60年代に200件超あった襲撃件数が、『ジョーズ』の公開された70年代には150件ほどにまでガクッと下がっているのも面白いところ。これは、スピルバーグが人々の恐怖心を煽った結果かもしれません。やはり、サメ対策には、市民たちの警戒心が一番効果的なようです。
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/29762