Point
■先日24日、直径57m〜130mと推定される小惑星が時速8万8500kmで地球にニアミスしていたことが判明
■毎年月と地球の間を通り抜ける小惑星は存在するが、今回の小惑星は今年に入って最大のものだった
■小惑星の発見が遅れたのは、観察が容易な暗い方向からではなく、太陽光に隠れて接近していたため
よかった、被害を受けた地球はいなかったんだ。
先日24日(地球時間1時22分)、小惑星「2019 OK」が時速8万8500kmで地球にニアミスしていたことがわかりました。最接近距離は7万2500kmで、安全圏ではありますが、これは地球と月の距離よりもはるかに短いものです。
小惑星を発見したのはブラジルのソナー天文台で、接近からわずか数日前のことでした。大きさは直径57m〜130mの間と推定されており、毎年地球と月との間を通る小惑星は確認されていますが、今年に入ってからは最大級のものだったといいます。
まさに針の穴を射るかのようなニアミスとなりました。
衝突していたらヤバかった⁈
NASAをはじめとする宇宙機関は、地球周辺に接近する「地球近傍天体(Near-Earth Objects)」がないか常に監視する状態にあります。
NEO探査の専門機関は、直径140m以上の小惑星を中心に発見を要請されています。このサイズは地球規模の大惨事とはなりませんが、衝突すれば特定の範囲に甚大な被害をもたらす危険性のあるものです。
ちなみに6600万年前に恐竜を絶滅させたとされる小惑星のサイズは直径およそ16kmと言われていますが、記憶に新しい2013年のチェリャビンスク隕石は直径わずか20mでした。
もし「2019 OK」が地球に衝突していたら、その威力は広島の原子爆弾の30倍以上だと言われています。全然「OK」じゃない。
しかし「2019 OK」ののサイズ測定は小惑星の明るさにしか頼れなかったため、直径57〜130mという大雑把な推測になったそうです。よって、実際の影響も正確には分からないんだとか。