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記憶も引き継ぐ新しい「クローンペット」作成計画が中国で進行中

2019.08.26 Monday

クローンとして再生した「ガーリック」/Credit:globaltimes

Point

■同国内初となる猫のクローン化に中国が成功

■中国のクローン会社は、さらにオリジナルの記憶をクローンに移し替える計画を推進中

■AI技術やマンマシンインタフェースなど、オリジナルの記憶を保存し転移させる技術を開発している最中とのこと

クローン猫は前世の夢を見るか。

今年の7月21日、中国は同国内で初となる猫のクローン化に成功しました。クローン人間と違い、クローン動物は各国で明確な規制がありません。拡大するペット市場とともに、いま中国では「クローンペット」ビジネスが拡大しているのです。

しかし飼い主たちが求めているのは、もはや「体」だけではありません。そこで進んでいるのが、オリジナルとなるペットの記憶をそのままクローンに移し替えるという計画です。

肉体だけでなく、精神的にもオリジナルに一致するクローンが生まれようとしています。

精神・肉体ともに完全なクローンを目指す

Credit:depositphotos

「精神面のクローン化」は、クローン技術に常に付随する問題です。

生物学的な特徴は、遺伝子操作により完璧に再現することが可能ですが、性格や記憶というものは経験によって独自に形成されるためオリジナルから受け継ぐことはできません。

ところが、中国・北京にあるクローン会社「Sinogene Biotechnology Company」は、新たなステップとして、オリジナルの記憶をクローンに移し替える技術を計画しています。

同社代表は「オリジナルの記憶を共有したクローン動物を作るために、記憶を保存し移転させることのできるAI技術あるいはマンマシンインタフェース技術を用いる考えが挙げられている」と説明しました。

マンマシンインタフェースとは、人間と機械との間の相互伝達を可能にするテクノロジーのことです。

具体的な方法やそれが技術的に可能かどうかについては明言しなかったものの、同社がすでに研究をスタートさせているという事実は、「肉体的にも精神的にもオリジナルに一致したペットが欲しい」という需要が少なからず存在することを示唆しています。

Credit:globaltimes

また一方で、クローン技術そのものに対する非難の声が止むことはありません。クローン動物の寿命が普通に生まれた動物よりも短いことはすでに分かっていますし、倫理的にも問題視されています。

もしも「精神のクローン化」が成功し、倫理を無視する科学者が人で同じことをするとすれば、ブレードランナーのような未来は避けがたいものとなります。

世界初のクローン動物が「羊」なのも何かの宿命なのでしょうか。

https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/16334

reference: futurismglobaltimes / written by くらのすけ

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