地球全体を横断していた?
翼竜の化石自体は、2017年の4月にウィントンに住む牧畜業者のボブ・エリオット氏によって発見されています。エリオット氏によると、地元の小川沿いに除草剤を散布していたところ、翼竜の化石を発見したとのこと。
発見時、骨の周囲は薄い岩石層が覆われている状態にありました。
復元された骨をもとに分析を行ったところ、Ferrodraco lentoniは驚くことに、イングランドで発見された翼竜との結びつきが強いことが判明したのです。
これらは「オルニトケイルス科」と呼ばれる翼竜群に属しており、歯を持っていた最後の翼竜として知られています。
遠く離れた2つの国で同じ種が発見されたことから、研究チームは「この翼竜は海洋を広い範囲で容易に横断し、大陸間にわたって分散できた可能性が高い」と推測しています。
彼らは地球史上もっとも広い範囲で移住できる「引っ越しのプロ」だったのかもしれませんね。