「老星」の鮮明さ撮影に成功
そこで研究チームは、高い解像度を誇るアルマ望遠鏡を用いて、W43Aを観測しました。
結果、W43Aが噴出するジェットの電波放射および周辺物質の広がりを前例のない鮮明さでの撮影に成功しています。
画像データを分析すると、ジェットの噴出速度がこれまで推定よりはるかに速く、秒速175キロに達することが判明しました。
ジェットの速度と距離から計算した結果、噴出が始まったのはわずか60年前であることも明らかになっています。
これほど若いことを踏まえると、W43Aでは、ガスやチリなどの周辺物質の分布がジェットによってまさに変形し始めた段階にあると考えられます。
さらには、一人の人間が生きている間に惑星状星雲への変化がトレースできることも興味深い点でしょう。