魔法の粉の正体はナノコンポジット
上の動画では、スマートスポンジが水に浮く油だけを吸い込む様子を描いています。
普通のスポンジをスマートスポンジに変えた鍵は、表面に吹きかけたナノサイズの粒子(ナノコンポジット)にありました。
このナノサイズの粒子は炭素をベースにしており、微量の酸化鉄が含まれています。
この混合粒子を吹きかけることで、スポンジの表面に磁性を持った立体的な微細構造をもった炭素粒子の層が形成されます。
また古くからダイヤモンドは油に弱いと言われるように、炭素は電気的に中性で油になじみやすい親油性の性質があります(ダイヤモンドに手の油がつくと黄ばむのは炭素のもつ親油性のため)。
そのため炭素の層で覆われたスポンジが水と油の混合液に接触すると、水をはじきながら油だけを内部に取り込むようになるのです。