カイロウドウケツの骨格は既存のどの格子骨格よりも優れていた
一般的に四角形に組まれた構造物の対角線上に、斜めの支えを入れるとその強度が増加します。
この発見は1820年に特許を得て以降、世界中のあらゆる格子状の構造物に利用されてきました。
しかし今回、ハーバード大学の技術者たちは既存のどんな格子状の構造物よりも強固な構造パターンを、偕老同穴のガラス骨格から発見しました。
新たに発見された偕老同穴の構造は、上の図のように基本的な格子に2本の平行な支えを加えることで完成します。
また図のような荷重実験(座屈強度測定)を行った結果、この構造は同じ重量からなる、既存のどの格子状構造よりも強度が20%も増していることが判明しました。
人類が斜めの支えの有用性に気付いたのは比較的最近ですが、偕老同穴は遥かに昔から、より優れた構造を採用していたようです。
また計算の結果、構造の特性も明らかになりました。
単純な四角格子構造は一見、最も均等な配置に思えますが、実は上からの荷重を担当するのは主に縦の線だけであり、うまく力を分散することができません。
しかし2本の斜めの支えは、荷重をより均等に分散させることで弱点を作りにくくし、結果として重さに耐えることができたのです。