ディープフェイクは偽の証拠を生み出す
ディープフェイクは偽の証拠を生み出す / Credit:depositphotos
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もう見抜けない…「ディープフェイク」は偽動画で歴史を改ざんするかも

2020.10.05 Monday

AIによって動画を合成する技術「ディープフェイク」が登場して以来、様々な動画が簡単に改変されてきました。

最近、日本でも国民的女優の偽動画を作成したとして男性2人が逮捕されています。

さらにテクノロジーなどに焦点を当てたビジネス誌『Fast Company』の筆者であるベンジ・エドワーズ氏は、10月3日にディープフェイクが世界的に大きなトラブルを引き起こすと指摘しました。

彼によると、将来ディープフェイクによる偽動画がネット上に溢れ、過去の記録さえ改ざんされかねないというのです。

fastcompany https://www.fastcompany.com/90549441/how-to-prevent-deepfakes

動画を本物のように改変する「ディープフェイク」とは?

ディープフェイク(英: deepfake)とはAI技術の「深層学習(英: deep learning)」と「偽物(英: fake)」を組み合わせた言葉です。

これはAIによる学習機能と人物画像合成技術を利用しています。既存の映像を他の映像に結合させることができるため、顔だけを別人物に変更したり、ある人物の架空の映像を作成したりできるのです。

また同時に合成した音声を挿入することで、偽物と判断しづらい動画を作成できるでしょう。

例えば下記のビデオをご覧ください。有名な映画『ホームアローン』の主役マコーレー・カルキンの顔がディープフェイクによって、屈強な映画俳優シルベスター・スターローンの顔に改変されています。

かなり強引な合成にも関わらず、動画としては自然に見えるのではないでしょうか?もしこれが、同じような体型・年齢であれば、多くの人が騙されてしまうでしょう。

また次のビデオもご覧ください。ある男性のスピーチをディープフェイクで著名人たちが実際に話しているかのように合成しています。

もし音声付きのこの動画が公開されるなら、多くの人がそれを本人が述べたことだと信じてしまうでしょう。

次ページ将来、ディープフェイクによって記録は改ざんされ放題かも!?

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