モツ抜きを行っている最中の蛇
モツ抜きを行っている最中の蛇 / Credit:Herpetozoa
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認知能力が鳥類や哺乳類に匹敵するヘビを発見!カエルの毒を避ける捕食方法とは?

2020.10.06 Tuesday

不気味な捕食方法を進化させた蛇が発見されました。

9月11日に『Herpetozoa』に掲載された論文によると、グルカ兵が使うククリナイフの名を冠するククリィヘビは、鋭い牙でカエルの腹を引き裂き、頭を突っ込んで、生きたまま内臓を1つずつ食べていく習性があるとのこと。

しかし、どうしてククリィヘビはこのような不気味な摂食方法を進化させたのでしょうか?

phys https://phys.org/news/2020-09-snakes-disembowel-toads-science.html ,  eurekalert https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-09/pp-sda092820.php ,  newsweek https://www.newsweek.com/snakes-toads-organs-eaten-alive-thailand-1535244 ,  sciencenews https://www.sciencenews.org/article/snake-kills-toad-rips-stomach-organs ,  greenreport https://www.greenreport.it/news/aree-protette-e-biodiversita/i-serpenti-kukri-mangiano-gli-organi-interni-dei-rospi-ancora-vivi/ ,  Herpetozoa https://herpetozoa.pensoft.net/article/57096/element/7/0/oligodon/

ククリィヘビは内蔵だけを捕食する!?

モツ抜き捕食により胃袋を抜き出している様子
モツ抜き捕食により胃袋を抜き出している様子 / Credit:Herpetozoa

通常爬虫類ヘビは、獲物の体全体を飲み込むようにして食べます。

そのため、一部のカエルは両生類に進化する過程で、体を巨大化させたり背中の皮膚からを分泌することで、ヘビによる丸呑みを回避するようになりました。

しかし小柄なシマヘビの一種である「ククリィヘビ」の調査を行っていた研究者はある日、異常な光景を目撃します。

小柄なククリィヘビが、本来なら捕食対象外である大きなヒキガエルの腹を引き裂き、頭を突っ込んで生きたまま内臓を食べていたのです。

研究者が調査を進めた結果、同じような例を複数発見。ククリィヘビにとって内蔵抜きは常套手段であることが判明します。

小柄なククリィヘビは内臓に絞って捕食を行うことで、大きさの問題と毒の問題の両方を回避していたのです。

さらにこの特殊な捕食方法の成功率が非常に高いこともわかりました。

ククリィヘビの内臓捕食にヒキガエルは激しく抵抗したものの、最終的には全てのケースで失敗し最終的には絶命しました。

なお、ヒキガエルの抵抗時間はククリィヘビが最初にどの内臓を引き抜くかによって決まったとのこと。

致命的な臓器を後回しにした場合、数時間にわたってカエルは意識を保っていました。

次ページククリィヘビは高度な認知機能でカエルの弱点を看破する

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