金持ちの慈善活動の目的とは?
現在、世界中で貧富の差が大きくなっています。
例えば、アメリカでは1980年以降、富裕層と貧困層の差が2倍以上に拡大。
またイギリスの収入層をそれぞれ5つのグループに分けた場合、最も裕福なグループと最も貧しいグループでは、平均所得に12倍もの差がありました。
こうした背景にあって、私たちは「富裕層が多額の寄付をした」というニュースを聞くことがあります。
ほとんどの人は「富裕層の寄付とは、貧富の差を埋めるために行われている」と考えるでしょう。
ところがマクリーン氏らの報告によると、それら富裕層は主に「自分たちに何らかの利益をもたらす活動に対して寄付している」とのこと。
彼らの慈善活動の動機には、「権力を維持することも含まれている」のです。
実際、アメリカの194人の「エリート慈善家」を対象とした調査では、そのうち104人が公共政策に影響を与えるために、研究機関および擁護団体に資金を提供していたと判明しています。