相手の気持が想像できる?
コゴニ氏ら研究チームは、以前から性的対象化した女性に対する人々の見方を研究してきました。
以前の研究では、MRI検査によって、露出度の高い女性(性的対象化されやすい)に対する人々の脳の状態変化を調査しました。
その結果、露出度の高い女性に対しては、脳の共感を司る部分が活性化されにくいと判明。
この結果を受けて研究チームは、脳だけでなく人々の認知・感情プロセスにも同様の変化が起こるか実験することにしました。
つまり単純に脳の反応だけでなく、人々が実際に「露出度の高い人には共感できない」と感じているか調べたのです。
新しい研究に参加したのは、170人の男女です。彼らは2回の画像実験に取り組みました。
1回目の実験では、コンピュータ画面に、心地よいと感じる対象物(例:ふわふわとした羽)、どちらでもない中立の対象物(例:木の枝)、不快に感じる対象物(例:クモ)の画像をそれぞれ表示。
参加者は表示された画像を見ながら、左手で同じような対象物を触りました。
その後、参加者は触った感触がどの程度心地よいか、あるいは不快かを評価。
2回目の実験では、同じ画像が表示されますが、触るのは被験者本人ではなく別の人です。
この代わりに触る人は女性のマネキン、露出が多く性的な服装をした実在女性、露出の少ない実在女性のいずれかでした。
そして参加者は、それぞれの代わりに触った人がどんな感情を抱いたか想像するよう求められました。