自由に選べるときも魚は覚せい剤入りの水を望んだ
魚は本当に覚せい剤の中毒になっているのか?
可能性を検証するために、研究者たちは上の図のような水流のある環境を用いて、覚せい剤が含まれる区域と含まれない区域を作成し、禁断症状を発している魚たちを中に放ちました。
もし魚の脳が中毒に陥っている場合、魚は誘惑につられて再び覚せい剤を摂取する選択をするはずです。
実験を行った結果は明白でした。
禁断症状を発していた魚のほとんどは、覚せい剤が含まれるほうの水を選んだからです。
この結果は、魚は「覚せい剤による快楽」を記憶しており、自ら望んで覚せい剤を摂取しようとしていることを示します。
また興味深いことに、禁断症状から脱した魚は、通常よりも活発に動き回る様子がみられました。
この活発さが魚の喜びを意味するものかは不明ですが、覚せい剤が魚の精神に深く影響していることは間違いなさそうです。