やさしいタッチを感じる遺伝子を破壊するとオスと交尾しなくなる
次に研究者たちはやさしいタッチを感じるために必要な遺伝子(Mrgprb4)を破壊されたマウスで同様の実験を行いました。
するとMrgprb4を破壊されたメスマウスは青い光で照らされても交尾ポーズをとったり、脳内でドーパミン分泌がみられないことが判明します。
さらに発情しているメスにオスが交尾のためにマウンティングしようと「タッチ」した場合、Mrgprb4を破壊されたメスマウスは激しく抵抗し、オスを攻撃しました。
この結果は、やさしいタッチが与える刺激は単に性的興奮を促すだけでなく、オスとの交尾を開始するにあたっても、必須な要素であることを示します。
特定の末梢神経への刺激(やさしいタッチ)が、特定の社会的行動(交尾ポーズ)に必須であることが示されたのは、今回の研究がはじめてになります。