高速回転する白色矮星
「白色矮星」とは太陽質量の8倍より小さい星が死んだあと、外層が吹き飛び核だけが残った状態の星です。
太陽も50億年後には白色矮星となります。
この天体は、地球程度のサイズに圧縮されていますが、質量は太陽とほぼ同程度あるため、とんでもない高密度です。
白色矮星の地面を小さじ一杯すくったら、それは約15トンもの質量になると考えられています。
今回英国ウォーリック大学の研究チームが発見したのは、そんな白色矮星の1つ「LAMOST J0240+1952」と名付けられた星です。
しかし、この白色矮星は通常のものとは異なっていました。
激変星と呼ばれる急激な変光を起こすタイプの星で、チームの観測により24.93秒で一回転していることがわかったのです。
つまりこの星の1日は、たった25秒しかありません。
しかも地球一周ほどの距離を25秒で回っているわけですから、もし数メートル程度の高さから地面に物を落とした場合、その物体は時速数千キロメートルの速度で地表に衝突することになるのです。
なんともとんでもない星です。
これは、チームによるとこれまで観測された中でも、もっとも速く回転している星だといいます。
ただし、それは中性子星などを除いて考えた場合の話です。
天文学に詳しい人は、そりゃそうだろうと思うかもしれませんが、これはどういう意味なのでしょう?
そしてこの星はなぜ、そんなに速く回転しているのでしょうか?