今回の発見ではないが同種の高速回転する白色矮星「みずがめ座AE星」を描いたアーティストイメージ
今回の発見ではないが同種の高速回転する白色矮星「みずがめ座AE星」を描いたアーティストイメージ / Credit:CASEY REED/NASA
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史上最速「25秒で一回転する白色矮星」が見つかる

2021.10.18 Monday

宇宙ではあらゆる物体が回転していますが、まれにとんでもない速度で高速回転するものがあります。

英国ウォーリック大学の研究チームは、これまででもっとも速く回転する白色矮星を発見したと報告しており、これは25秒で1回自転しています

中性子星はもっと凄まじい速さで回転する場合がありますが、こうした特殊な天体を除いた場合、今回の発見は観測上もっとも高速で回転する星となるようです。

今回の発見に関する論文は、現在プレプリントサーバー『arXiv』で公開されています。

The Fastest-Spinning White Dwarf Ever Observed Rotates Once Every 25 Seconds https://interestingengineering.com/the-fastest-spinning-white-dwarf-ever-observed-rotates-once-every-25-seconds?utm_source=rss&utm_medium=article&utm_content=15102021 One Weird Type of Star Acts Like Another https://www.nasa.gov/topics/universe/features/whitedwarf_pulsar.html
Found: a rapidly spinning white dwarf in LAMOST J024048.51+195226.9 https://arxiv.org/abs/2108.11396

高速回転する白色矮星

白色矮星と地球のイメージ
白色矮星と地球のイメージ / Credit:ESO/L. Calçada, INAF-Padua/S. Zaggia

「白色矮星」とは太陽質量の8倍より小さい星が死んだあと、外層が吹き飛び核だけが残った状態の星です。

太陽も50億年後には白色矮星となります。

この天体は、地球程度のサイズに圧縮されていますが、質量は太陽とほぼ同程度あるため、とんでもない高密度です。

白色矮星の地面を小さじ一杯すくったら、それは約15トンもの質量になると考えられています。

今回英国ウォーリック大学の研究チームが発見したのは、そんな白色矮星の1つ「LAMOST J0240+1952」と名付けられた星です。

しかし、この白色矮星は通常のものとは異なっていました。

激変星と呼ばれる急激な変光を起こすタイプの星で、チームの観測により24.93秒で一回転していることがわかったのです。

つまりこの星の1日は、たった25秒しかありません。

しかも地球一周ほどの距離を25秒で回っているわけですから、もし数メートル程度の高さから地面に物を落とした場合、その物体は時速数千キロメートルの速度で地表に衝突することになるのです。

なんともとんでもない星です。

これは、チームによるとこれまで観測された中でも、もっとも速く回転している星だといいます。

ただし、それは中性子星などを除いて考えた場合の話です。

天文学に詳しい人は、そりゃそうだろうと思うかもしれませんが、これはどういう意味なのでしょう?

そしてこの星はなぜ、そんなに速く回転しているのでしょうか?

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