“着る電動バイク”の開発
ことの始まりは、ジェイクさんの電動バイクが壊れてしまったこと。
普通なら「修理しよう」「捨てよう」と考えそうですが、彼は「パーツが使えるなら、自分がバイクになっちゃえばいい」と考えました。
まさに「人間バイク男」のアイデアが生まれた瞬間です。
彼はまず、電動バイクの一番大事な部分、モーター(動力)が入った後ろの車輪を再利用します。
でもこれを自転車のフレームに取り付けてしまえば、別の電動バイクが出来上がるだけです。
彼はモーター付き後輪を自分の足に直接つけるという大胆な方法を選びました。
作業者用のバンドを使って、ふくらはぎとすねにしっかり車輪をくくりつけます。
バイクのバッテリー(電池)は、リュックではなく背中のベストに入れることにします。
しかし重すぎてベストのポケットに入りきらなかったので、ベストの布を切って接着剤で補強し、特製の“バッテリーベスト”を自作しました。
ハンドルも普通の自転車用は使えず、自転車の金属棒や足を乗せるペグ、さらにひじを乗せられるパッドを組み合わせて、両腕を前に突き出して支える特製バーを作りました。
これは自転車の前についている、前腕を乗せて体重を支えられるバーのようなものです。
さらに、アクセルやスピードメーターも工夫して配線。
スイッチ類は腕やベストに設置して、まさに体そのものがバイクになるようにまとめました。
こうして出来上がったのは、「着る電動バイク」です。
では、実際にどのように走行するのでしょうか。次項では動画も掲載しています。