見た目で有名な「ハルキゲニア」の食事方法は謎だった

背中に長い棘(とげ)、腹側には細長い脚──ハルキゲニアは一度見たら忘れられない奇妙な形をしています。
そのあまりの奇妙さゆえ、初めて発見されたときには上下逆さまに復元されてしまったという逸話も知られています。
名前の由来(ラテン語の「夢幻=hallucinatio」)どおり幻覚のような姿ですが、本当に実在した約5億年前(カンブリア紀)の生物です。
その後の研究で、どちらが頭でどちらが尻尾か、どのグループの祖先筋にあたるのかといった「見た目」と「進化上の位置」はだいぶ整理されてきました。
そして現在、ハルキゲニアは「葉足動物(ロボポディア)」というグループの一員だと考えられています。
これは、現在のカギムシやクマムシ、そして昆虫やカニ(節足動物)など幅広い動物種たちの共通祖先に近いグループだとされています。
コラム:「葉足動物」とは何者か?
「葉足動物(ようそくどうぶつ)」という名前を初めて耳にする人は多いかもしれません。この生物の体はミミズのように細長くて、そこにポコポコとふくらんだ短い足が左右にならんでいます。この足には、節足動物(昆虫やカニの仲間)のようなカクカクした関節はなく、でもミミズのようにまったく足がないわけでもない、その中間のような形をしているのが特徴です。カンブリア紀の化石記録には、このタイプの「足のあるミミズみたいな生き物」がたくさん出てきます。ハルキゲニアもその一種です。これらは、のちに大きく分かれていく3つのグループ――カギムシ、クマムシ、そして節足動物(昆虫・クモ・エビなど)などの共通祖先に近い存在でした。
しかし、化石から分かるのは主に形だけで、その生活スタイル――どこにすみ、何を食べていたのか――については長いあいだ、はっきりした答えがありませんでした。
その形状から海底にいたらしいことは予測されていますが「肉食のハンターだったのか、小さなゴミを食べていたのか、それとも別の食べ方をしていたのか」不明のままでした。























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