過去から未来へ:見た目と性格をつなぐ数千人の追跡調査
心理学の分野では、これまで「見た目の魅力」と「性格」の間に関係があるのかというテーマで、多くの調査が行われてきました。
大人の世界では、周囲から魅力的だと見なされる人ほど、この「一般因子(GFP)」が高い傾向にあることが、過去の研究で報告されていました。
しかし、研究チームは一つの大きな疑問を抱きました。
それは「子供時代の容姿への評価が、何十年も経った大人になってからの性格にまで影響を及ぼしているのだろうか」という点です。
もし、若い頃の見た目がその後の人生における振る舞いに関係しているとしたら、そこにはどのような仕組みがあるのでしょうか。
この謎に迫るために、研究者たちはアメリカとイギリスの二つの国で実施された、一生を追いかけるような膨大なデータに注目しました。
まず一つ目は、アメリカのウィスコンシン州で1950年代後半に始まった大規模なプロジェクトです。
研究チームは、約6,000名の高校生たちの卒業アルバムの写真を使い、複数の第三者にその魅力を評価してもらいました。
そして、彼らが30代半ばになった時の性格と比較し、数十年前の容姿との関係を詳しく調査したのです。
二つ目は、イギリスで1958年に生まれた約6,800名を対象とした調査です。
こちらは、子供たちが7歳と11歳の時に、当時の学校の先生が彼らの容姿をどう評価したかという記録を用いました。
その子供たちが50歳前後になった時、どのような大人になっているかを再び調査しています。
なおイギリスのデータでは、幼少期の魅力の評価について、小学生のときに先生の目から見て「魅力的とされたかどうか」という大づかみな区分で比べており、厳密な測定方法を用いたわけではありません。
ここで研究者が特に注目したのが、「性格の一般因子(General Factor of Personality)」と呼ばれる指標です。
これはビッグファイブ(Big Five:開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向)の得点同士に共通して現れやすいまとまりを、統計的に取り出したもので、研究者によってはこの指標を「社会的に望ましい振る舞いをしやすい傾向(社会的有能さ)」の目安として扱っています。



























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