魅力格差が恋愛を左右? 人が繰り出す“つなぎ留め”の戦略

人類が長期的にパートナー関係を築くことは、進化の観点から見ても子育てや資源確保の面で大きな利点があるとされています。
ただし、こうした長期の絆を維持するには、浮気や別れのリスクを乗り越えなくてはなりません。
そこで多くの人は「パートナーをつなぎ留める戦略」を意識・無意識のうちに工夫してきたのです。
その中心にあるのが、互いの「メイト価値」を見極めるプロセスだと考えられています。
メイト価値とは、「どのくらい魅力的か」を総合的に評価したもので、例えば外見や経済力、性格の良さなどが判断材料になります。
もし男性が女性よりメイト価値で劣っていると感じれば、「浮気をされてしまうかもしれない」「いつか自分は見限られるのでは」という不安から、関係を失わないための行動が加速するでしょう。
実は、こうした不安が「オーラルセックスの頻度」と結びついている可能性が示唆されています。
先行研究でも、男性はパートナーの浮気リスクを感じるほど“ベネフィット提供戦略”を多用する傾向があると言われています。
プレゼントや熱心な愛情表現、そして相手の性的満足度を高める行為――特にクンニリングスは、その中でも女性の快感や安心感を得やすい手段とされています。
そこで今回研究者たちは、「魅力で劣勢を感じる男性は、実際にクンニリングスをどのくらい多く行うのか」「それをどんな理由や動機で行っているのか」を詳しく調べることにしました。
結果としてどのような行動パターンが見られたのか、次にその実験方法と得られたデータを見ていきましょう。