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父親ラットが運動不足だと出生性比や生殖成功率に影響が出る / Credit:Canva
biology

父親ラットが運動不足だと「雌が生まれやすく」、精子の運動性も低下

2026.02.27 11:30:06 Friday

何かと便利な現代社会では、運動不足に陥る人が少なくありません。

移動は乗り物、仕事は座りっぱなしという日も多いでしょう。

では、その「運動不足」は、本人の体調だけでなく、次の世代にまで影響する可能性はあるのでしょうか。

順天堂大学の研究グループは、父親の運動不足が子どもの出生性比と生殖成功率に影響し得ることを、ラットモデルで示しました。

この研究成果は、2026年2月25日付の『Biology Letters』オンライン版に掲載されています。

父親の「運動不足」が子どもの性比と生殖成功率に影響 https://www.juntendo.ac.jp/news/26213.html
Paternal physical inactivity alters offspring sex ratio and is associated with heritable impairments in reproductive success in rats https://royalsocietypublishing.org/rsbl/article/22/2/20250725/480456/Paternal-physical-inactivity-alters-offspring-sex?

父親ラットが運動不足だと「出生性比」と「生殖成功率」が変化する

運動不足は、生活習慣病や体力低下など、個人の健康問題としてよく知られています。

ところが「親の運動不足」が、生殖や子供たちにどう関係するのかは、ほとんど調べられていませんでした

そこで。研究チームは、ラットモデルを用いて、その疑問に答えようとしました。

まず雄ラットに8週間の活動制限を行い、意図的に「運動不足」の状態を作りました。

この8週間は、ラットで精子が作られて成熟する流れをほぼ一周カバーする長さです。

つまり、運動不足の環境で作られた精子が、受精に関わるように設計されています。

その後、通常の雌ラットと交配させ、産まれた仔の雌雄の数を記録しました。

さらに、運動不足の父親から生まれた第一世代(F1世代)も交配させ、次の世代で何が起きるかも確かめました。

別の実験群では精子を回収し、顕微鏡と解析装置を使って「どれくらい動くか」「どれくらい速く進むか」といった精子運動性を測定しました。

加えて、運動不足にした雄ラットの一部には、週末に回し車を置いて自発的に走らせ、精子の動きが戻るかも調べています。

その結果、運動不足の父親から生まれた仔では、出生性比が雌に偏ると判明。

また、父親の精子は動きが悪くなっていました。

次の世代(F1)にも、妊娠しにくさなどの影響が出ている可能性が見えてきました。

次項で具体的な結果を見ていきましょう。

次ページ運動不足ラットの「精子の運動率」は落ちるが、回し車で走らせると回復する

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