2時間に1回、人は自分の「秘密」を思い浮かべている

誰にも言えないはずの秘密を、シャワーを浴びているときや、通学の電車の中、寝る前にふとしたきっかけで思い出して、胸がざわざわしたことはないでしょうか。
何もしていないのに、「あのときの嘘」「本当は好きなあの人のこと」などが頭の中で勝手に流れ出して、しばらく気分が重くなることがあります。
人によっては「かなりヤバイ秘密」が思い出されて、大きくへこむこともあるでしょう。
実際、これまでの研究では、「秘密の“数”が増えるほど、人は幸せだと感じにくくなる」といった指摘もあります。
では、なぜ秘密が多いと、しあわせ感が下がってしまうのでしょうか。
秘密は、もともと悪いものだけではありません。
たとえば、友だちにサプライズでプレゼントを1年前から用意しているとき、その計画はしばらく秘密です。
でも、それはむしろワクワクする秘密です。
しかし過去に行われた研究では、嘘をついたこと、誰かを傷つけてしまったかもしれない不安、自分の体や性に関するコンプレックス、お金のトラブルなど、「ばれたら困る」「知られたら軽べつされるかもしれない」と感じるようなネガティブな内容の秘密が、多くの人にとってとてもよく見られることが報告されています。
いっぽうで、人に話すと良い影響のありそうな情報は、隠しておくメリットが少ないので、そもそも長いあいだ秘密のままにはなりにくいと考えられています。
そのため、「今もなお秘密として残っているもの」にしぼってみると、ネガティブな内容の秘密が多くなりやすい、つまり時間が経つほど「手元に残る秘密」はネガティブなものに偏っていく可能性があります。
もうひとつの理由は、そうした秘密が「頭の中の時間」をたくさん取ってしまうことです。
多くの秘密は、もし発覚すれば自分にとって不利になりうるという構造を持っており、そのような「まだ片づいていない大事な問題」は、心の中で何度もリピートされがちです。
「あのとき違う選択をしていたら」「もしばれたらどうなるだろう」「あの人は実は気づいているのでは」といった考えが、勉強中や移動中、寝る前などにふと頭をよぎる、という状態です。
実際、以前の研究では、「大事な秘密は週に30回以上、だいたい2時間に1回のペースで頭に浮かぶ」といったデータも報告されています。
そのぶん、楽しいことやうれしいことを考える時間が削られやすく、「今日一日をふり返ったときの気分」が全体として暗くなりやすい、という関連が示されています。
しかし、ここで大事な問題が残っていました。
ひとくちに「秘密を考えてしまう」と言っても、その中には少なくとも二つのパターンがあります。
ひとつは、黒歴史が急に頭に出てくるような、自分の意思とは関係なく勝手に浮かんでくる考えです。
もうひとつは、「よし、今日はあの出来事についてちゃんと考えてみよう」のように、自分から意識して思い出そうとする考えです。
これまでの研究は、こうしたモードや内容のちがいをあまり分けずに、「秘密をよく考える人ほどつらくなりやすい」といった大ざっぱな結論にとどまっていました。
そこで研究チームは、「自発的に浮かぶ秘密」と「意図的に考える秘密」をわけて測り、そのときどきの気分との関係を、ふだんの生活の中でくわしく追いかけることにしました。
本当に、勝手に浮かぶ秘密の方が、心にとって重くのしかかっているのでしょうか。




























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