雌マウスの痛みが長く続くの理由が判明
慢性疼痛(chronic pain)とは、ケガや病気などのきっかけが落ち着いた後も長く続き、日常生活に支障を来す痛みを指します。
一般に「3か月以上続く痛み」が一つの目安とされ、つらさが長期化するほど生活の質を大きく損ないます。
そして多くの慢性疼痛の病態で、女性の比率が高いことが知られてきました。
では、なぜ女性の痛みは長引きやすいのでしょうか。
従来は「女性のほうが痛みに敏感なのでは」「炎症が強いのでは」といった見方もありました。
しかし研究チームは、痛みの強さそのものよりも「痛みを終わらせる仕組み」がどれだけ働くかに差があるのではないかと考えました。
研究チームはまず、マウスの足裏に炎症を起こす物質を注射し、機械刺激に対する反応で痛みの経過を追いました。
すると、炎症直後の強い痛みは雌雄ともに生じ、腫れの程度にも目立った性差は見られませんでした。
ところが約1週間後から、回復のスピードに差が現れます。
オスは痛みが和らぎ始める一方で、メスは痛みがより長く続いたのです。
そこで研究チームは、炎症部位に集まる免疫細胞を詳しく調べました。
細胞の種類や状態を一度に細かく見分けられる解析を用いたところ、抗炎症性の分子インターロイキン10(IL-10)を作る細胞がオスで多いことが分かりました。
さらに、そのIL-10の主な供給源は単球(血液中を流れ、炎症が起きた場所に集まる白血球の一種)であり、IL-10が多い個体ほど痛みの回復が早いという関係も示されました。
次項では、IL-10がどのように働き、なぜ男女差が生まれるのかを詳しく見ていきます。





























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