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犬はあなたの声のトーンの違いを理解している / Credit:Canva
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犬は飼い主の「声のトーン」だけで意図を理解できる

2026.06.04 11:30:45 Thursday

犬は本当に人間の言葉を理解しているのでしょうか。

それとも私たちは思っている以上に、「声の調子」を聞いているのでしょうか。

ハンガリーのエトヴェシュ・ロラーンド大学(ELTE)の研究チームは、意味のない音だけを使った実験から、犬が人間の意図を声のトーンだけで読み取れる可能性を示しました。

研究成果は2025年8月21日付で学術誌『Cognition』に掲載されています。

Dogs respond to human tone without words, hinting at communication older than language https://phys.org/news/2026-06-dogs-human-tone-words-hinting.html
Cross-species acoustic codes for yes and no in human nonverbal vocalizations https://doi.org/10.1016/j.cognition.2025.106284

意味のない「bü」だけで犬に指示を出す

への指示は、単語だけで成り立っているわけではありません。

私たちが「おいで」と呼ぶとき、その声には高さ、強さ、リズム、なめらかさといった情報も同時に含まれています。

では、単語を完全に取り除いた場合でも、人間は声のトーンだけで犬に意図を伝えられるのでしょうか。

この疑問を調べるため、研究チームは犬と飼い主のペアを対象にした実験を行いました。

飼い主はスクリーンの後ろに隠れ、犬が表情や身振りを手がかりにしにくい状態で、声だけを使って指示を伝えました。

そのとき使われたのは、「bü」という意味のない音節だけです。

飼い主は犬の名前や普段の命令語を使うことを禁止されており、「bü」の高さや長さ、強弱、繰り返し方だけを変えることができました。

伝える内容は4種類で、飼い主は意味のない音だけで「(こちらに)来て」「(あそこに)行って」「(こちらに)来ないで」「(あそこに)行かないで」に近いメッセージを伝えようとしました。

そして研究チームは、犬が実際に飼い主の意図どおり行動した場面の音声を抽出し、その音響的特徴を詳しく分析しました。

さらに、本当に声が影響しているかを確かめるため、飼い主が一切発声しない無音条件も用意しました。

その結果、犬は無音条件よりも発声条件で有意に多く「期待された行動」を示しました。

つまり犬は、飼い主の声に含まれる情報を手がかりに行動を変えていたと考えられます。

では犬たちは、どうして飼い主の意図を理解できたのでしょうか。

次ページ犬が聞いていたのは言葉ではなく「古い音のルール」かもしれない

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