画像
Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
history archeology

井戸の底から「2000年前の遺体」を発見、スコットランド

2026.08.20 12:00:27 Thursday

スコットランド北部で、約2000年前のものとみられる人間の遺体が、奇妙な石造りの構造物の底から発見されました。

遺体が見つかった場所は、単なる墓穴ではありません。

内部には石板を敷いた床や丁寧に積まれた石壁、さらに下へ降りるための階段まで設けられており、石の隙間には水を漏らさないためとみられる粘土状の素材も使われていました。

こうした特徴から、考古学者たちは、この構造物がもともと液体をためる施設であり、儀式に使われた「井戸」のような場所だった可能性を指摘しています。

では、なぜその底に人間の遺体が横たえられていたのでしょうか。

調査を行ったスコットランドのHighland Archaeology Servicesは、この埋葬が、井戸を使わなくする際に行われた「閉鎖の儀式」と関係している可能性を指摘しています。

Body found at bottom of Scottish well may be from rare ritual burial performed centuries ago https://www.livescience.com/archaeology/body-found-at-bottom-of-scottish-well-may-be-from-rare-ritual-burial-performed-centuries-ago Iron Age Woman Unearthed in a Suspiciously Well-Crafted Grave https://www.ancient-origins.net/news-history-archaeology/iron-age-burial-scotland-00103097

採石場から見つかった、異様に立派な石造構造物

発見の舞台となったのは、スコットランド北部サザーランド地方、ドーノック近郊にあるエヴェリックス採石場です。

2026年、採石場の拡張に先立ってHighland Archaeology Servicesが考古学調査を行ったところ、57基の穴や柱穴などの遺構と、1基の石造構造物が確認されました。

今回の初期調査で調べられたのは予定地全体の約18%にすぎません。

周辺には多数の柱穴があり、かつて鉄器時代の円形住居が建っていた可能性も指摘されています。

その中でひときわ異彩を放っていたのが、地面を掘り下げて造られた楕円形のような石造構造物でした。

【実際の画像がこちら

大きさはおよそ長さ3メートル、幅2メートル、深さ1メートルで、床には平らな石板が敷かれています。

壁は大きな基礎石の上に石を規則正しく積み上げたもので、内部へ降りるための急な石段までありました。

あまりにも丁寧に造られていたため、調査員は当初、比較的新しい時代の施設ではないかと思ったほどでした。

ところが内部や周辺から出土した頁岩(けつがん)製の腕輪の破片や、石けん石製の鉢などから、この場所は鉄器時代に属する可能性が高いと判断されました。

さらに重要なのが、壁の下部です。

石材の隙間には粘り気のある粘土状の素材が詰められており、水などの液体を保持するための防水処理だった可能性があります。

そのため研究者たちは、この施設がもともと墓として造られたのではなく、水をためる井戸、あるいは何らかの儀式に利用された施設だった可能性を考えています。

次ページ井戸の使用を終えるために「人間を埋葬」した?

<

1

2

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

歴史・考古学のニュースhistory archeology news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!