Tレックスの体温はゾウと同じくらいだった

恐竜の体は、トカゲやワニのように外の温度しだいだったのでしょうか。
それとも、私たちのように自分で体を温めていたのでしょうか。
Tレックスは、恐竜の中でもとくによく調べられてきた種類です。
化石が比較的よく見つかっていて、ほかの研究でもお手本のように名前が挙がる恐竜なのです。
動くのにかかるエネルギーや育つ速さ、住んでいた場所の広がりなどから、Tレックスが体の中で熱を作る動物だったと思わせる手がかりは、これまでもありました。
それでも、体温が「何度くらい」だったのかを自信をもって言える見積もりはありませんでした。
今回の研究チームが調べたのは、アメリカ・モンタナ州の「ヘルクリーク層」(白亜紀後期の地層)から見つかったTレックスの歯3本です。
3本のうち2本は同じ標本から、もう1本は別の標本から取ったものでした。
1本ずつの温度は、37.3℃、35.9℃、34.7℃でした。
3本をまとめると、平均はおよそ36.3℃になります。
この数字には「プラスマイナス2.5℃」ほどの見積もりの幅があり、ぴったり36.3℃だったという意味ではありません。
それでもこの値は、インドゾウ(36℃)やアフリカゾウ(36.2℃)といった今の大きな哺乳類とほぼ同じです。
イーグル氏は「Tレックスは36℃で、人間とだいたい同じだった」と話しています。
研究チームは、Tレックスと同じ時代に同じ場所でくらしていたワニの仲間の歯も調べました。
こちらの平均は約30.9℃で、Tレックスよりはっきり低い結果になりました。
この低めの温度は、日光を浴びて体を温める今のワニのくらし方とつじつまが合います。
ただ、ここで1つ大きな疑問がわいてきます。
化石になった歯から、どうやって生きていたころの体温が分かるのでしょうか?




























