夜に浴びる光が多い人ほど心臓に「害になりうる変化」
夜に浴びる光が多い人ほど心臓に「害になりうる変化」 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
medical

夜に浴びる光が多い人ほど心臓に「害になりうる変化」

2026.10.01 16:45:00 Thursday

寝る前にスマホを枕元に置いたら、画面がぼんやり光ったまま眠ってしまった。

寝室を暗くするのはぐっすり眠るため、というのが普通の考え方でしょう。

ところが近年、夜に浴びる光が、心臓や血管の病気のリスク(病気になる危険を高めるもの)になるかもしれないと考えられるようになってきました。

それでも、夜の光を浴びた心臓そのものに何が起きているのかは、分かっていませんでした。

そこでチューレーン大学(Tulane University)の研究チームは、約1万1000人が夜に浴びた光を測り、その後の心臓の様子を調べました。

では、寝室のわずかな明かりは、心臓の形や働きとどう結びついていたのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年7月8日に『European Heart Journal』にて発表されました。

Light exposure at night may be bad for your heart (Futurity) https://www.futurity.org/light-exposure-night-sleep-heart-health-3347172/?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=light-exposure-night-sleep-heart-health-3347172
Nighttime light exposure and cardiac structure and function https://doi.org/10.1093/eurheartj/ehag563

手首のセンサーで「夜に浴びた光」を測った

手首のセンサーで「夜に浴びた光」を測った
手首のセンサーで「夜に浴びた光」を測った / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

心臓病や脳卒中などの心臓や血管の病気は、アメリカでも世界全体でも死因の第1位です。

これまでの観察研究(人々の暮らしと健康を記録して比べる研究)でも、夜の光と、心臓や血管の病気のなりやすさとの結びつきは報告されていました。

しかし研究を率いたルー・チー教授は、心臓の形や働きがどう変わるのかについては「ほとんど分かっていない」と話します。

チームが使ったのは、イギリスの健康調査「UKバイオバンク」に参加した1万1071人のデータです。

参加者は、光のセンサーが入った機器を手首に付けて、7日間を過ごしています。

これで、夜にどれくらいの明るさの光を浴びていたかを記録したのです。

参加者のなかには、夜に浴びる光がほぼ真っ暗な0ルクス(ルクスは明るさの単位)の人もいれば、さまざまな明るさの光を浴びる人もいました。

最も明るいグループは、3ルクスを超える光を浴びていた人たちです。

3ルクスとは、ベッド脇で暗めに光るスマホの画面や、少し開けたドアの外についた廊下の明かりくらいの明るさだといいます。

まぶしさとはほど遠い、ささやかな光です。

そして約3年後、参加者は心臓MRI(磁気の力で心臓の様子を画像にする検査)を受けました。

さらにチームは、7万3286人について、その後の8〜10年で心臓や血管の病気になった人や亡くなった人がどれくらいいたかも調べました。

次ページ夜にかすかな光を浴びていた人の心臓に、何が起きていたのか?

<

1

2

3

>

人気記事ランキング

  • TODAY
  • WEEK
  • MONTH

医療のニュースmedical news

もっと見る

役立つ科学情報

注目の科学ニュースpick up !!