皿の上のミニ脳はなぜ「学ぶ」のが苦手なのか

研究者たちは、この細胞の集まりが持つ「可塑性」、つまり使われ方に応じて回路を作り変える性質によって、ミニ脳が新しい機能を身につける可能性があると考えてきました。
しかし、その力を引き出すのは簡単ではありません。
理由の一つは、ミニ脳には整った「感覚の入力」(目や耳を通して外から届く情報)が無いことです。
もう一つは、大きなスケールで整理された回路の作りが無いことです。
言うなれば、部品はそろっているのに、入力端子も配線図も無い状態です。
そこで研究チームが考えたのが、ミニ脳同士を「つなぐ」という発想でした。
ミニ脳をモジュール(ひとまとまりの部品)として連結すれば、刺激に応じて回路を磨き上げる力が高まるのではないか、という仮説です。
チームは、ミニ脳1つだけのもの、2つつないだもの、3つつないだものを用意しました。
そして、入ってくる信号を出どころごとに見分ける課題で、成績が時間とともにどう変わるかを追いかけました。
刺激は2週間にわたって、繰り返し与えられました。



















