老化を逆転するのではなく除去する
今回の研究により、ブドウの種に含まれるPPC1が、老化細胞を選択的に除去する「老化除去薬」としての機能を持つことが示されました。
また体内から老化細胞が除去されたことで、マウスの寿命延長と体力回復が起こることもしめされました。
「老化を逆転」することが不老長寿の究極の目的ですが「老化を除去」することも現実的な老化対策として重要になるでしょう。
またPPC1の老化細胞に対する破壊力は、がん治療にも応用できることが示されました。
化学療法でがん細胞を老化させることで、がん細胞をPPC1の殺害対象にすることが可能と判明したからです。
PPC1は若い細胞に対しては影響を与えないことも確認されているため、人間への応用が成功すれば、寿命を延ばし、体力を回復し、がん治療にも使える究極の健康薬になるでしょう。
(※なお老化除去薬として用いるには高濃度のPPC1が必要なため、ブドウの種を生で食べるだけでは効果はありません)