ネコとイヌの知能を比較する意味はない
ホロウィッツ氏は、そもそも種を越えて知能を比較することに疑問を呈しており、次のように述べました。
「ネコはネコにとって必要な分野で非常に賢く、イヌはイヌにとって必要な分野で非常に賢いのです。
そのため種の相対的な賢さについての議論は、まったく意味のないことだと思います」
アメリカ・ノースカロライナ州のデューク大学(Duke University)に所属する進化人類学者のブライアン・ヘアー氏もこの意見に同意しており、次のように述べました。
「イヌがネコより賢いかどうかを問うことは、ハンマーがドライバーよりも優れた道具かを問うようなものです」
このように、専門家たちの意見はおおむね一致しているようです。
ネコとイヌを直接比較した研究が少ないのも、「その研究に意味を見いだせない」からなのかもしれませんね。
さて、冒頭で掲げた疑問「専門家はネコとイヌのどちらが賢いと考えているか?」に対する答えは明白でした。
「どちらかが賢いとは考えていない」のです。
私たちも専門家たちと同じ見方をもつなら、いっそうペットを愛せるはずです。
あなたのペットは、その種が必要とする分野で「とても賢い」生き物なのです。