危険地帯への物資輸送や人命救助に利用できる
従来の自律飛行システムのほとんどは、パイロットのアシスタントとして活躍してきました。
そのため簡単なタスクはこなせますが、複雑で想定外の事態には、必ず人間が対処しなければいけませんでした。
しかし飛行試験で証明されたように、ALIASの自律性能は「パイロットの代わりになる」レベルです。
通常の操縦から緊急事態に至るまで、すべてALIASが行えるのです。
この事実は、遂行できるミッションの幅を大きく広げます。
実際、テストパイロットのベンジャミン・ウィリアムソン氏は次のように述べました。
「パイロットは、任務のどの時点でも、自律モードと操縦モードを自信をもって変更できます」
例えばパイロットは、操縦をALIASに任せることで、機械操作よりもミッションの管理に集中できるでしょう。
また、状況によってはALIASの操縦がパイロットを凌駕します。
視界の悪い場所で自律モードに切り替えれば、ALIASがさまざまなセンサーを使って適切にナビゲートしてくれるのです。
さらに完全な無人機としても利用できると考えられます。
パイロットを危険にさらさず、危険地帯での物資運搬や人命救助が可能になるのです。
ただし多くの人が感じているように、大きな懸念点もあります。
完全な無人機に武器を搭載すれば、「無人殺戮兵器」になりえるのです。
今後、無人ブラックホークがどのように用いられるか注目できるでしょう。