瞳孔は実際の光量だけでなく「錯覚」でも反応していた!
オスロ大学の心理社会学研究チームは、視覚の複雑なシステムをよりよく理解するために「錯視」を研究しています。
研究主任のブルーノ・ラング(Bruno Laeng)氏は、今回の新たな錯視について、「”膨張する穴”は、動的な錯視である」と説明。
「中央にあるブラックホール周囲の滲み、または影のグラデーションは、観察者が暗い穴またはトンネルに向かって前進しているかのような、動きのある錯覚を誘発する」と話します。
「膨張する穴」は脳をだますのに非常に優れており、私たちが暗い場所に移動したときと同じような反応を瞳孔に引き起こすのではないか、とラング氏らは考えました。
つまり、実際の光の量は変わっていないのに、瞳孔が光を取り込もうと拡張し始める、という反応です。
(瞳孔には、目に入ってくる光の量を調節する機能があり、周囲が明るすぎると瞳孔は収縮して光を遮り、反対に暗すぎると拡張して光を取り込もうとします)