頭の良さと物体認識能力は関係ない
「知能の高さ(IQ)は物体認識能力(o)の高さと相関関係にあるのか?」
この謎を解明するために行われたある研究では、IQや学力は、新規の物体を認識する能力には関連しないことが判明しました。
また物体認識能力の基礎「o」と知能の基礎「g」を比較した研究でも、両者が無関係であることが示されました。
この結果は知能や学力が優れていたとしても、基礎となる物体認識能力「o」が優れているとは限らないことを意味します。
そのため研究者たちは「知能や学力が高い学生を医学部に入れて医者としての訓練を行ったとしても、X線画像から腫瘍を見つけるために必要な物体認識能力までもが保障されているわけではない」と述べています。
極端な例を挙げるとすると、医者として最高の知識と技術を持っていても基礎となる物体認識能力「o」が悲惨な数値の場合、腫瘍を見逃し続けるヤブ医者になる可能性があるかもしれないのです。
個人のある能力が生まれつき決定されるという事実は、一部の人々にとって不快に感じられるかもしれません。
しかし研究者たちは、生来の才能によって開かれる扉の数が違うという事実は受け入れる必要があると述べています。
生まれもっての才能を軽く扱い、育った環境や個人の努力を過度に重視することは、人間を不幸にするからです。
逆に自分が持っている才能を見極め、自分が最も得意とする分野で努力することができれば、よりよい生活を送れるでしょう。
なお男女で物体認識能力「o」を比較したところ、いくつかのジャンルでは経験の差によって違いが見られましたが、基礎となる「o」のレベルに差はないことが判明しています。
では最後に、物体認識能力「o」を判定する簡易なテストを受ける方法を紹介します。
自分のIQスコアを測定したことがある人は多くても「o」を測った人は少ないはずです。
物体認識能力「o」の簡易なテストは現在ネット上で公開されており、誰でも無料で行うことができます。