「パブリック空間」を可視化するソフトウェア
人々の交流が生まれやすい「パブリック空間」を定量化するため、研究チームは「凸空間」に着目しました。
凸空間とは、下画像の左に表される「誰もが視認でき対等な関係を築くことができる領域」のことです。
当然ながら、凸空間の形状は「人が立つ地点:A~E」をどこに置くかで大きく変わってきます。
1つのデザインでも何万~何十万通りもの凸空間パターンがあるのです。
新しく開発されたソフトウェア「Convex Space Visualizer」は、入力された図形内のあらゆる凸空間を数秒~1分未満で全列挙できます。
そして、それら凸空間の重なりをグラデーションで視覚的に表現。
これにより、入力された図形(デザイン)の「パブリック空間」が定量的に表されます。
グラデーションが濃ければ濃いほど、その場所は人々が交流しやすい「ホットスポット」だと言えるのです。
このソフトを利用すれば、デザイナーとユーザーの間で「パブリックとプライベート」についての共通理解が得られやすいでしょう。
すぐに結果がでるため、「別のデザインだとどうなるのか」「このデザインであれば、ベンチはどこにおけるのか」などと協議するのに役立ちます。
現在、開発されたソフトウェアConvex Space Visualizerは、開発プラットフォーム「GitHub」にて無償公開されており、一般ユーザーでも気軽に利用できるようになっています。