・「速い歩行ペース」は全原因における死亡リスクを低下させる
・「速い歩行ペース」とは、そのペースで歩き続けると「軽く息切れする程度」の速度
シドニー大学が主導した研究により、歩行ペースを速めることが長生きにつながることが示されました。
http://bjsm.bmj.com/content/52/12/761
シドニー大学、ケンブリッジ大学、エジンバラ大学、リメリック大学、アルスター大学が共同でおこなったこの研究では、50,225人もの被験者からデータを収集。その結果、「遅い歩行ペース」と比べて「平均的な歩行ペース」ではすべての原因において20%の死亡リスク低下が、「速い歩行ペース」では24%の死亡リスクの低下が確認されました。
「速い歩行ペース」とは、一般的には時速5-7kmを指しますが、個人の運動能力によってもその数字は異なります。感覚的にいえば、そのペースで歩き続けることで軽く息切れしたり、汗をかいてくる程度のペースであるといえます。
調査を率いたシドニー大学のエマヌエル・スタマタキス教授は、「この研究により、歩行ペースが全原因死亡率と関連していることがわかりました。これまでは運動の総量ばかりに目がいっていたので、この新しい観点にはこれから注目していくべきでしょう」と語っています。
このように研究チームは、これからの健康指標に「歩行ペース」を考慮することを勧めます。スタマタキス教授はまた、「この研究は、歩行ペースをあげるといったシンプルな行動により、心臓病や早期の死亡リスクが低下することを示しています。特に運動する時間がない人には、この簡単な健康法を試してみることをおすすめしています」と語っています。
via: eurekalert / translated & text by なかしー
関連記事
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/11310
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/11540
https://nazology.kusuguru.co.jp/archives/2675