衝突や接触に強いソフトボディのドローン
地震や津波、ハリケーンの被害を受けた地域での救助活動は時間との戦いです。
しかし崩壊した建物や柱、突き出たパイプは移動を制限するため、その中で生存者を発見するのは簡単ではありません。
そこで小型のドローンが役立つと考えられています。
しかし従来のドローンのフレームは硬くて脆く、衝撃に弱い傾向にあります。
被災地の障害物に少し接触するだけでフレームやプロペラが損傷し、飛べなくなってしまうのです。
こうした課題にアプローチするため、ジャン氏ら研究チームは、衝撃を吸収するソフトボディのドローンを開発しました。
この新しいドローンは、布のような柔らかい素材を空気で膨らませたボディを持っており、障害物と接触したくらいでは損傷しません。
またプロペラの先端よりもソフトボディのフレームが外に突き出ているため、壁に衝突した場合にもプロペラがダメージを受けることがありません
動画では、強めに壁と衝突していますが、ソフトボディが衝撃を吸収しつつはじき返すことで、飛行し続ける様子が映し出されています。
これなら障害物だらけの被災地でも自由に活動できるでしょう。
従来のドローンのように上空や離れた場所から捜索するのではなく、複雑な構造物の内部に潜って捜索できるのです。
そしてこの新ドローンには、被災地で働くためのもう1つの特徴が備わっています。