ナマケモノvsオセロット、貴重な戦闘シーン!
ナマケモノvsオセロットの一戦は2022年8月29日の午後1時13分に始まります。
オセロットは中南米の熱帯雨林を原産とするヤマネコで、ヒョウのような身のこなしで、ヘビやカメ、カエルなどを常食とします。
より大型の哺乳類をターゲットにすることもあり、人との関わりとしては、芸術家のダリがペットとして飼っていたことで有名です。
さて映像では、ナマケモノが沼地に落ちたところをオセロットが上から襲いかかる形で先手を取ります。
万事休す… かと思いきや、ナマケモノは驚くほどの速度で鋭利な爪によるパンチを放ったのです。
このハンドスピードは予期していなかったのでしょうか、びっくりしたオセロットはジャンプしながら後方へ後退りします。
続いては、橋渡しされた木にぶら下がるナマケモノを上から仕留めようとするオセロットの場面です。
オセロットは隙を狙って何度も噛みつこうとしますが、ナマケモノは下から視線で牽制を続け、攻撃を許しません。
その後もナマケモノはオセロットが噛みつこうとするたびに、下から爪パンチでカウンターを打ち続けます。
そして最終的に、オセロットは勝機がないと見て、その場を立ち去ろうとしました。
ここでナマケモノは放っておいたらいいものを、なんと立ち去るオセロットの後を追いかけ回したのです。
映像の一部始終を確認したコロンビアのロス・アンデス大学(Universidad de los Andes)、米テキサス大学オースティン校(UT Austin)、エクアドルのサン・フランシスコ・デ・キト大学(USFQ)の研究チームは、これは明らかにナマケモノがオセロットを撃退した証拠だと結論しました。
研究者らは、偶然に撮影されたこの映像のあまりの貴重さに舌を巻いています。
そもそもナマケモノとオセロットはともに夜行性であり、昼間の野生下で見つけることは困難です。
その上、両者が昼間に遭遇してバトルを繰り広げ、挙句の果てにナマケモノが勝利を収めるなんて誰が想像できたでしょう?
研究者は、監視カメラの視野に限界があるため、ナマケモノがまったくの無傷で生還できたどうかは定かでないが、撮影の2日後に現場検証をしたところ、ナマケモノがケガをした痕跡は見当たらなかったという。
今回の映像は、ナマケモノとオセロットの知られざる習性について新たな洞察を与えてくれるものと期待されています。
ナマケモノは普段はかなりゆったり動いており戦いが得意なようには見えません。強い捕食者に狙われればなすすべなくやられてしまいそうですが、実際はかなりケンカに強いのかもしれません。
撮影された映像の全体はこちらからご覧いただけます。