爆発でジャンプする昆虫サイズのロボット
爆発でジャンプする昆虫サイズのロボット / Credit:Robert F. Shepherd(Cornell University)_Soft Robot Walks by Repeatedly Blowing Itself Up(2023 IEEE Spectrum)
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関節で爆発を起こしアーマード・コアみたいにロボットを跳躍させる技術!

2023.09.17 Sunday

最近話題のアーマード・コア6では、ロボットの脚部パーツによって、性能が大きく変化します。

これはゲームの世界に限った話ではなく、現実のロボット開発においても、その移動能力やジャンプ能力は、脚の構造に大きく左右されます。

そして最近、アメリカのコーネル大学(Cornell University)でオーガニック・ロボティクス・ラボを運営するロバート・F・シェパード氏ら研究チームは、新たな構造で前進したりジャンプしたりする小型4足ロボットを開発しました。

ロボットの関節内部で連続爆発を引き起こし、そのエネルギーを用いて地面を強く蹴るというのです。

研究の詳細は、2023年9月14日付の科学誌『Science』に掲載されました。

Soft Robot Walks by Repeatedly Blowing Itself Up https://spectrum.ieee.org/explosive-robot-insect
Powerful, soft combustion actuators for insect-scale robots https://www.science.org/doi/10.1126/science.adg5067

ロボットの跳躍力を高めるカギは「爆発力」!?

アーマード・コア6の「逆関節」ジャンプシーン
アーマード・コア6の「逆関節」ジャンプシーン / Credit:電撃オンライン(YouTube)_『アーマード・コア6』【プレイレポート:逆関節編】瞬時に敵の頭上を取れる縦方向への移動力に注目『AC6/ARMORED CORE VI』(2023)

ロボットアクションゲーム「アーマード・コア6」では、これまでのシリーズに引き続き、逆関節タイプの脚部が登場します。

この逆関節タイプは、通常の二脚タイプとは異なり、跳躍力に優れています。

ジャンプする際に逆さになった関節を折り曲げて溜め、そのエネルギーを一気に放出することで高くジャンプできるのです。

もちろんこれはゲームの世界での話ですが、現実のロボットのジャンプ力を高めるためにも、「エネルギーを溜めて一気に放出する」という爆発力は効果的でしょう。

新しく開発された小型ロボット。小規模な爆発を利用してジャンプする
新しく開発された小型ロボット。小規模な爆発を利用してジャンプする / Credit:Robert F. Shepherd(Cornell University)_Soft Robot Walks by Repeatedly Blowing Itself Up(2023 IEEE Spectrum)

そしてシェパード氏ら研究チームが新しく開発したロボットは、文字通り「爆発」させることで、高いジャンプ力を生み出すことに成功しました。

一般的なロボットにはバッテリーが積まれており、電気的に動作します。

バッテリーには「静か」「クリーン」というメリットがありますが、エネルギー密度は大きくありません。

一方、メタノールなどの化学燃料のエネルギー密度は圧倒的であり、バッテリーの20~50倍にもなります。

そこでチームは、ロボット脚部の関節内部に燃焼室を設置し、そこで小規模な爆発を引き起こすことで、ロボットが地面を蹴るための強い力を生み出すことにしたのです。

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