爆発でジャンプする昆虫サイズのロボット
爆発でジャンプする昆虫サイズのロボット / Credit:Robert F. Shepherd(Cornell University)_Soft Robot Walks by Repeatedly Blowing Itself Up(2023 IEEE Spectrum)
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関節で爆発を起こしアーマード・コアみたいにロボットを跳躍させる技術! (2/2)

2023.09.17 Sunday

前ページロボットの跳躍力を高めるカギは「爆発力」!?

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爆発で大ジャンプする小型ロボット

チームは、ロボットの脚を動かすために、シンプルかつ小型の内燃機関(エンジン)を組み込んでいます。

メカニズムは次の通りです。

爆発を利用したアクチュエータとそのサイクル
爆発を利用したアクチュエータとそのサイクル / Credit:Robert F. Shepherd(Cornell University)_Soft Robot Walks by Repeatedly Blowing Itself Up(2023 IEEE Spectrum)

関節の燃焼室では、メタンと酸素が注入され、その後点火。

爆発が生じて0.5秒以内に柔らかい素材でできた上部が上向きに膨らみ、9.5Nの力を生み出すのです。

その後は水と二酸化炭素が排出されます。

爆発で地面を蹴る瞬間
爆発で地面を蹴る瞬間 / Credit:IEEE Spectrum(YouTube)_Combustion Powered Soft Walking Robot(2023)

最大の課題は、燃焼アクチュエータ(エネルギーを機械的な動きに変換する装置)が爆発に耐えることでした。

研究チームはこの課題に対して、燃焼量を抑えたり、難燃性の素材(難燃性エラストマー)を用いたりすることで対応しています。

その結果、激しく動作するにも関わらず、75万サイクル(50Hzで8.5時間)以上の連続動作が可能になりました。

新しく開発されたロボットは、体長29mm、重さ1.6gの昆虫サイズです。

障害物を難なく飛び越える大ジャンプが可能に
障害物を難なく飛び越える大ジャンプが可能に / Credit:IEEE Spectrum(YouTube)_Combustion Powered Soft Walking Robot(2023)

しかし、59cmの高さまでジャンプし、自重の22倍のおもりを背負って歩くことができます。

シェパード氏は、「昆虫レベルに近いパフォーマンスで、非常に高く、そして素早くジャンプし、大きな荷物を運ぶことができる」とコメントしています。

小型ロボットに高い跳躍力を持たせるのは簡単ではありませんが、爆発というシンプルな方法こそが、その鍵だったのです。

研究チームは、次のステップとして、アクチュエータの速度を小さくすることを考えており、これによって動作の幅を広げていく予定です。

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