産後に気分が落ち込む「産後うつ」
「産後うつ病(PPD:Postpartum depression)」は、出産後に生じる気分障害の一種です。
母親は、身体が妊娠前の状態に回復するまで2~3カ月かかります。
この間に、ホルモンバランスの崩れや育児の疲れ・ストレスが原因で、産後うつになることが多いと言われています。
そして母親の15%が産後うつを経験するのだとか。
父親は、「仕事と育児の板挟み」や「育児に関する悩みを誰にも相談できない」ことが原因で、子供が生まれてから3~6カ月の間に産後うつを発症する確率が高いと言われています。
ちなみに男性の場合は、そのほとんどが自分の身体で妊娠・出産を経験するわけではないため、「産後うつ」ではなく「育児うつ」などと表現される場合もあります。(※本記事では男性も女性も「産後うつ」と表現します)
そしてこれまでの調査や研究によって、新しく父親になった人の8~13%が産後うつになると考えられています。
これまでの報告では、男性の方が産後うつになる確率は低いと報告されていました。
そのため、時代と人々の見方の変化はあるものの、未だに「父親の産後うつは稀だ」という認識を持つ人も少なくありません。
しかし、ウェインライト氏ら研究チームは、その認識を改めるよう警告しています。