5500年前にマフィアと同じ殺人手法が行われていた
この遺跡は、南フランスのアヴィニョン近くにあるサン=ポール=トロワ=シャトーで20年以上前に発見されたものです。
研究チームは今回、その遺跡で見つかっていた3人の女性の遺骨を再調査し、彼女たちがどのように亡くなったのかを明らかにしようとしました。
遺骨の体勢や側に残っていた遺物を調べたところ、3人のうちの1人は高齢の女性で、特に紐で縛られた形跡もなく、自然死によって亡くなったことが判明しています。
体勢も普通に膝を軽く曲げた状態で横向きに寝かされていました。
これは埋葬された古代の遺骨によく見られる体勢です。
ところが残りの2人はまったく様子が違いました。
この2人は若い女性で、首と両足首が後ろ手を介するような形できつく結ばれていたのです。
その体勢で横に寝かされますと、よっぽど体が柔らかくないかぎり、両足首が紐を引っ張って自然と首を絞めてしまいます。
研究者によると、これはイタリアのマフィアが見せしめや警告のために行う「インカプレッタメント(incaprettamento)」という殺人手法と同じだという。
さらに2人の女性の上には大きな岩の重しが乗せられていました。おそらく生き埋めにした後に身動きできなくするためのものと考えられます。
あまりに陰惨で残虐な手口です。
なぜ古代人はこのような残忍な方法で女性たちを生き埋めにしたのでしょうか?