1968年に公開された、SF映画のマイルストーン的な存在であるスタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』。中でも多くの映画ファンの頭を悩ませたのがその「ラストシーン」です。
ホテルのような場所で横たわるボーマン船長が突然「胎児」に変貌し、「スター・ベイビー」となって地球へと近づいていくあの姿は、世界中に多くのクエスチョン・マークを作り出しました。
問題のラストシーンはこちら。
そして公開から50年が経った今年2018年に、キューブリック監督自身がラストシーンについて語る音声が公開。そして監督にインタビューを行なっているのはなんと、日本人UFO研究家である矢追純一氏。もともと1980年代に人気だった深夜番組『11PM』のための撮影でしたが、企画自体がお蔵入りとなってしまったために、今日に至るまで映像が公開されていなかったというわけです。
その映像はUFO研究家、ウェンデル・スティーブンス氏がコレクションしていましたが、彼の没後にオークションに出品され、落札者がYoutubeに映像を公開した、といういきさつになっています。
メディア嫌いで有名なキューブリック監督に、矢追氏が電話でインタビューを行なっているその映像がこちらです。
矢追氏のインタビューに対し、監督自らの口で『2001年宇宙の旅』のラストで何が起こっていたのかを語っています。
監督によれば、ボーマン船長がいた部屋はいわば「人間動物園」であり、神のような形を持たない知的生命体が船長をあの「部屋」に押し込んで観察していたとのこと。そして、船長の人生があの部屋で終わりを迎えたとき、彼は「時間を超越した存在」となったといいます。
船長のいた部屋をわざと不自然なフランス調にしたのは、それが「知的生命体が考える」人間にとってのいい環境であるから。それはちょうど人間が「動物園」において「人間が考える」動物にとってのいい環境を作り出そうとするのと同じことだといいます。
そして、船長の「観察」が終わった後、彼は何らかの「超越存在」に変えられ、地球へと送り返されました。つまり彼はそのとき「スーパーマン」のような存在になったのです。地球に戻った後の彼については、我々の「想像にお任せ」とのこと。
この映像が「出来すぎている」と指摘する声もあります。特にキューブリック監督へのインタビューが「電話」によって行なわれており、彼自身が喋っている証拠がないといった点から、その真実性が疑われています。
インタビューの真相は、もはや誰にも確かめることはできませんが、公開から50年経った今でも『2001年宇宙の旅』といった名作に対する議論の火が消えそうもないことは、疑いようがありません。
via: mentalfloss / translated & text by なかしー
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